鋼材技術コラム

平鋼、形鋼の切断・穴あけ方法について vol.2

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平鋼と鋼板の違いをか一説したコラムvol.1に続き、平鋼と形鋼の加工についてご紹介していきます。主に、切断と穴あけ方法についてご紹介いたします。

平鋼の説明・平鋼と鋼板の違い

本記事は、一昨年開催しました『丹羽鋼業ウェビナー「平鋼・形鋼活用セミナー」からのご紹介となります。

本コラムをご覧いただき、平鋼・形鋼に関する活用メリットをお伝えできれば幸いです。


平鋼・形鋼の切断方法

平鋼、形鋼の切断方法ですが、主な切断方法としては3種類あります。

  1. バンドソー切断
  2. 丸鋸切断
  3. プレス切断

バンドソー切断

平鋼の切断において最も主流の切断方法となります。みなさんもどこかで見たことがあるのではないでしょうか?

バンドソー切断という名前のとおり帯(バンド)になった刃(ソー)を回転させ鋼材を切断する加工方法です。特徴としては同一断面、同一長さのものをまとめて大量に切断する事に特化しています。

機械が大型のものになれば巾1,000mmまでの物が切断できる為、メーカーの1結束単位2トンをそのまま切断する事ができます。

切断面の特徴としてはザラザラとした表面となります。長さの公差としては±1mmが一般公差となります。

丸鋸切断

続いて丸鋸切断です。別名メタルソーとも言われますが、その名の通り円形の鋸刃を回転し鋼材を切断する方法です。特徴としては長さの短いものを大量に切断する事に特化しています。

バンドソーに比べ回転する鋸刃で切断する為、大きさが限られるためサイズの小さいものに限られます。

切断面の特徴としては高速で鋸刃が回転させ切断する為、ツルツルしたキレイな切断面となります。長さの公差としては±0.5mmが一般公差となります。

プレス切断

最後にプレス切断の紹介です。

プレス切断の仕組みは上刃と下刃があり上刃を下ろし鋼材を押し切る方法です。仕組みとしてはハサミを想像して頂ければ分かりやすいと思います。

特徴としては、少量を早く切断する事に特化しています。機械の特徴により大きく2つに分類されます。

・ビームワーカー

ビームワーカーは型が1種類しかセットできないため同じ長さを切断する事に特化しています。

・アイアンワーカー(ユニットワーカー)

アイアンワーカーはビームワーカーと違い複数の型をセットする事ができます。切断の型だけではなく、穴あけの型もセットできるため、切断プラス穴あけを同時に行うことが可能です。複数の型をセットできるため小ロットと一品一様の加工に向いています。

プレス切断は鋼材を力で押し切るため、鋼材の切断面が変形しやすい傾向にあります。長さの公差としては、±1mmが一般公差となります。

平鋼・形鋼 切断方法とその特徴まとめ

ここまで平鋼・形鋼の切断方法についてご紹介しました。続いては、穴あけについてご紹介します。


平鋼、形鋼の穴あけ

続いて、平鋼・形鋼の穴あけ方法です。

こちらも一般的な3種類の加工方法の特徴をご紹介したいと思います。

  • 直立ボール盤
  • NC加工機
  • プレス機

直立ボール盤

まず、直立ボール盤ですが昔からある機械での加工方法です。

テーブルに鋼材を固定し軸の先端についたドリルを下ろし1個ずつ穴加工を行っていく加工方法です。これは職人の経験と技術が必要で回転スピードとドリルを下ろす速度を作業者が調整しなければなりません。

特徴として、機械本体は安価なため購入しやすいことと、作業スペースが少なく済むため 今でも普及している機械での加工方法です。

NC加工機

NCとは数値制御の事であり、作業者が加工条件を機械に打ち込み鋼材をセットする事で

指示された加工内容に自動で加工を行うことができます。

特徴としては先ほどご紹介した直立ボール盤は1枚ずつしか加工を行う事ができませんが、

NC加工機は鋼材をセットするテーブルに複数個セットでき1度に複数個を加工できる事と機械の仕様によっては穴径の違うドリルをセットする事で異なる穴径の加工を行う事が可能です。

コンピューター制御の機械の為、本体が高価なことと、設置スペースが必要、またメンテナンスには費用がかかる事があります。

プレス機

プレス機はプレス切断同様、上型と下型があり下ろした力で鋼材を押し切り、穴あけを行う加工方法です。

特徴としては下ろした力で押し切るため切断スピードはピカ1ですが、プレス切断同様、穴加工面が変形しますので注意が必要です。

平鋼・形鋼 穴あけのまとめ

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