鋼材技術コラム

鋼材(平鋼・形鋼)の溶融亜鉛めっきは当社にお任せ! | 丹羽鋼業株式会社 (名古屋)

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溶融亜鉛めっきとは

溶融亜鉛めっきは、高温で溶かした亜鉛に鋼材を浸し、表面に亜鉛皮膜を形成する技術です。 亜鉛めっき加工を施した鋼材は、錆や腐食の進行が遅くなります。 

塗装や電気めっきなどとは異なり、「合金層」と呼ばれる亜鉛と鉄からなる層が形成されるため亜鉛と鉄が強く金属結合しています。 そのため、年月が経ってもめっきが剥がれるこ とはありません。この技術は、鉄を錆びない・腐食しない素材へと変化させることができる地球にやさしい技術です。 

めっき品のご発注から納品までの流れ

1.前処理工程 

1-1.脱脂 

鉄製品をアルカリ性水溶液に浸し、表面についている油汚れなどを取り除きます。 

油汚れのほかにも、水性のマーカーやチョークなどの除去が可能です。(油性のマーカーや コーキングなどの油分が強いものは除去不可) また、パイプは油分が強いため、 めっきに出す前にシンナーやショットなどで油分を除去して頂けると、綺麗にめっきがかかります。 

2-2.酸洗い 

鉄製品を塩酸に浸し、 サビや酸化物を取り除きます。 

サビが強いものは酸洗いに時間がかかり、納期が通常より長くかかってしまう傾向にありま す。そのため、ブラスト処理 (その他のブラスト処理でも可)をかけると素地が出るため早く めっき加工に移ることができます。 

1-3.フラックス

酸洗い後のサビの発生をおさえて鉄と亜鉛の合金反応を促進させるため、加熱した塩化亜鉛 アンモニウム水溶液に浸し、表面にフラックス皮膜を形成させます。それにより塩化物の除 去も可能です。

2.めっき工程

2-1.めっき

鉄製品を420°C以上で溶解した亜鉛の槽に浸し、 亜鉛と鉄の合金反応によるめっき皮膜の形 成を行います。 

めっきを実施する際に、いくつかお客様に考慮いただきたい点をご共有させていただきます。 

<当社からのお願い>

内部に空洞がある形状(両端を鋼板で密閉したパイプなど)をめっきする際は、空気の逃げ道である抜け穴を開ける必要があります。抜け穴が無いとめっき槽の熱で空洞内の空気が膨張し、爆発してしまう可能性があり、製品・設備の破損だけでなく、作業者のケガや最悪の場合、死亡事故につながるため注意していただければと思います。 

2-2.冷却

めっき後の製品を冷却することで、鉄と亜鉛の合金層の成長を抑えます。

2-3.白さび防止

白さびの進行を遅らせ、めっき光沢の輝きを維持します。 水溶性の樹脂で被膜を形成し、亜鉛白さびの進行を遅らせ、めっき光沢の輝きを維持します。

3.仕上げ工程

3-1.仕上げ

めっき後に余剰亜鉛や酸化カスの除去を行います。 

余剰亜鉛とは、めっきがつららのように尖った形状で固まるため、それで怪我をしないように除去することです。他にも、歪取り・ネジ処理タップ加工処理などの二次加工を施します。

3-2.検査

外観検査・数量・重量を検査し、めっき証明が必要な製品は、膜厚検査も行います。 

溶融亜鉛めっきの特徴とメリット

耐食性

『バリアー機能』

溶融亜鉛めっき皮膜は、鋼を完全に覆い、外部の腐食因子 (酸素、水分、 塩分等) から遮断 することにより、鋼の腐食を防ぎます。溶融亜鉛めっき皮膜が存在する限り、鋼は全く腐食しません。

『保護皮膜作用』

溶融亜鉛めっき大気中の酸素、水分等と反応し表面に腐食生成分が形成されます。この腐食生成分はやがて薄く緻密な不動態皮膜となり、亜鉛めっきの消耗をさらに低下させます。

錫めっき、ニッケル、クローム等の金属皮膜又は塗装による皮膜は、単に大気を遮断する働きをするだけで、皮膜が破れると鉄地の腐食を促進する欠点があります。

亜鉛めっき皮膜が局部的に欠損してもイオン反応により周囲の亜鉛が鉄より先に溶け出すことで鋼は腐食しません。(犠牲防食作用)

密着性

鉄素地と亜鉛の合金反応により合金層を形成し鉄と強固に密着します。そのため衝撃や摩擦に強く、塗装などに比べ容易に剥離しません。

均一性

めっき層に浸漬させるので、複雑な構造のものやタンクやパイプの内側など、目に見えない 手の届かない部分でも均一なめっきができます。

溶融亜鉛めっき品の事例

めっき平鋼

こちらは、建築金物・配管・電力・電線関係・架線金物等で使用されるめっき平鋼です。当事例のお客様は従来、めっき加工のみを別の会社に依頼していました。

しかし、めっき加工を別の会社にて行っていたことにより、輸送等に時間がかかり、納期が長期化することにお悩みを持たれていまいた。

そこで、弊社にて鋼材の切断からめっき加工まで一貫してご対応。その結果、輸送・加工の時間を削減することができ、約1週間の納期短縮を実現することができました。 さらに、横持運賃がかからないため、輸送費分のコストダウンも併せて実現しました。 

形鋼溶接・めっき処理

こちらはグレーチング関係の製品であり、材質はSS400となります。

当初、お客様はめっき処理のみを他社様に依頼されていたため、 横持工程により納期が長期化していました。 

そこで、当社は鋼材の溶接加工からめっき処理までの一貫対応をご提案。当社での一貫対応により、横持工程の短縮、横持運賃の削減を実現することができ、お客様に大変満足いただいた事例となります。

鋼材に関することなら鋼材加工技術 Naviまで! 

いかがでしたでしょうか。 今回は、溶融亜鉛めっきについてご紹介しました。 

鋼材加工技術Naviを運営する丹羽鋼業株式会社には、 平鋼をはじめとした各種鋼材を豊富に取り揃えております。 お客様の多岐にわたるニーズに対してこれら様々な鋼材をもって貢献することができています。 

当社の平鋼をはじめとした各種鋼材への圧倒的なノウハウでお客様の課題解決を実現します、鋼材に関するお悩みは是非当社にご相談ください。 

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