鋼材技術コラム

平鋼の説明・平鋼と鋼板の違い

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一昨年開催しました、第一回丹羽鋼業ウェビナー「平鋼・形鋼活用セミナー」につきまして、今回と次回はその振り返りもかねて、平鋼やその加工についてご紹介します。

今回のコラムでは、平鋼・形鋼・異形平鋼をご活用いただくことで、以下のようなお困りごとの解決につながればと考えております。

  • 歩留まりロスの改善
  • 工程の省略
  • 品質の安定
  • 納期の短縮

本コラムをご覧いただき、平鋼活用のメリットをお伝えできれば幸いです。


平鋼(フラットバー)とは

平鋼とは四面を熱間圧延した平坦な鋼材です。

圧延とは鉄を伸ばす工程のことを指します。伸ばし方は図のように熱した鉄をコマで伸ばして成形しており、これを上下左右すべての面で行っているという意味です。

対して、鋼板は上下の二面のみの圧延になります。

平鋼の強み

平鋼の強みは、四面を圧延することで得られる直角度や平坦度などの寸法精度です。これが後工程の加工にも影響するため、加工性が良好であることも挙げられます。

平鋼はその用途から幅広いサイズレンジがあることも特徴です。

流通の多い主なサイズでいえば、

  • 厚さ 3mm 〜 38mm
  • 幅は一番細いもので 13mm 〜 400mm

この厚みと幅の組み合わせで流通しています。

平鋼は建築土木、造船、建産機、自動車、プラントなどの幅広い業界で主に補助部材として使用され、鋼板に比べて寸法精度が高いのが最大の特徴です。

最終製品に近いサイズや形状を選ぶことにより、後の加工工程や歩留まりロスを削減できます。

異形平鋼とは

異形平鋼は、平鋼をベースとして製造される品種です。

異形平鋼と平鋼で鋼種や製造方法に大きな違いはありません。圧延時に押し当てるコマの形を変え、専用の型に通すことで凹型や台形のような断面形状に成型することができます。

母材の形状を最終製品に近づけることで、加工工程の削減が期待できる製品です。

以下の図は、平鋼メーカーの王子製鉄株式会社で実際に作ることができる形状の一部抜粋になります。

平鋼や鋼板からこのような形状を加工して製作をするのには時間とコストがかかりますが、異形平鋼では最終製品に近い形状でのお届けが可能になります。

例えば、左右で厚みが違うテーパー平鋼、平鋼の両端部のことを業界用語では「コバ」と呼びますが、このコバが垂直ではなく丸みを帯びている丸コバ平鋼、平鋼の片面に溝がついている溝付き平鋼など様々な種類があります。

鋼板について

また、平鋼の比較対象としてよく挙げられるのが鋼板です。

板の形状で圧延された鉄のことを「鋼板/鉄板」といい、さらに板厚別で薄板・中板・厚板と区分されています。

区分に厳密な規定はありませんが、一般的に板厚が1.6mm〜3.2mmまでのものを薄板、3.2mm〜25mmまでのものを中板、板厚が25mmを超えるものを厚板と呼ぶことが多いです。

平鋼と鋼板加工品の比較

ここからは実例を交えて平鋼と鋼板加工品を比較します。

1 仕分け作業

  • 平鋼は切断した荷姿で取り回しが可能で〇
  • 切板は母材より取り外し作業が必要

2 表面肌

  • 平鋼は〇
  • 切板の◎はコイル母材を切断した場合 厚板母材の場合は平鋼と同等(〇)

3 幅断面

  • 平鋼は〇
  • 切板は熱による変色/硬化 板厚によってはドロスの付着により△

4 一品一様の形状への加工

  • 平鋼は同一品に特化 孔は追加工 △
  • 切板は様々な形状への切り出しが一次加工で可能 ◎

5 反り・歪み

  • 平鋼は寸法精度〇
  • 切板はコイル母材の場合は残留応力、厚板母材の場合でも熱による反りが発生する

6 同一サイズへの切断

  • 平鋼は通常〇 大量生産の場合は◎
  • 切板は歩留の問題あり△

7 厚みの週類

  • 平鋼は3~38mm(50mm) 〇
  • 切板は1~300mm 広いレンジで◎

それぞれに一長一短の特徴があるので、用途にあった加工方法を選択することが重要です。

まとめ

加工方法の選択については、当サイトで各種関連資料を掲載しております。

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