鋼材技術コラム
鋼材における防錆処理!めっき処理とは?
- 鋼材
めっきとは?
鋼材にとって、錆は天敵です。鋼材が錆びついてしまうと、鋼材の機能性が低下したり、外観が悪くなったりと、様々な不具合へとつながります。そのため、用途に応じて、鋼材に防錆処理を施すことが非常に重要となります。
この鋼材への防錆処理として用いられるのが、めっき処理です。めっき処理とは、鋼材の表面に腐食や変色に強い金属皮膜を形成することです。この形成された金属皮膜が大きな防錆効果を発揮します。
亜鉛めっきとは?
亜鉛めっきとは、めっき処理の種類の一つです。鉄の表面に”亜鉛”で被膜を形成させることにより、空気や水を通しにくく、鋼材の錆びを防ぎます。錆止め塗装と比較しても、亜鉛めっきは高い耐食性が期待できます。また、仮に鉄を覆っているめっき被膜が何らかの理由で部分的に剥がれた場合でも、周囲の亜鉛が鉄より先に溶け出すことにより、鉄の腐食を防ぐ作用があります。
亜鉛めっきの種類
鋼材に上述の亜鉛めっきを施す加工技術は主に2種類あります。
電気亜鉛めっき
電気亜鉛めっきとは、鋼材を亜鉛めっき液に浸し、電解処理を行うことで被膜を形成させる方法で、電気めっきとも呼ばれます。電気亜鉛めっきは安価に量産が可能で、精度と見栄えがいいのが特徴です。一方で、めっき被膜が薄いことから、亜鉛めっき後にクロメート処理(※)を行うことが一般的で、電気亜鉛めっき単体で使用されることはあまり多くありません。配電盤など主に屋内で使用されるものに施されます。
(※クロメート処理とは、亜鉛めっきの防錆性能の向上などを目的として行われる後加工の一種です。亜鉛の被膜の上に新たにクロメート被膜を形成させることで防食性を高めることができます。)
溶融亜鉛めっき
溶融亜鉛めっきとは、高温で溶かした亜鉛のプールに鋼材を浸し表面に亜鉛被膜を形成させる方法で、どぶめっきとも呼ばれます。電気亜鉛めっきとは異なり、めっき被膜が厚く、亜鉛と鉄が強く結合しています。このため、クロメート処理をせずとも長い年月めっきが剥がれないことが特徴です。高い防食性がある為、主に湿気がある場所や屋外で使用される構造物に施されます。
めっき鋼板の製作事例をご紹介!
事例①
こちらは、めっき加工の横持運賃や手間の削減についてご相談を頂いた事例です。当社にて製品のお引取からめっき加工、納入までを自社の運送部門で一貫対応したことでお客様に大変満足していただいた事例となります。さらに、お客様にスムーズにご使用いただけるよう、保管場所や荷下ろし、運送荷姿に関する打ち合わせを行い、お客様のご要望通りの条件で納入を行いました。
事例②
こちらはグレーチング関係の製品であり、材質はSS400となります。当初、お客様はめっき処理のみを他社様に依頼されていたため、横持工程により納期が長期化していました。そこで、当社は鋼材の溶接加工からめっき処理までの一貫対応をご提案しました。当社にて一貫対応を行ったことにより、横持工程の短縮、横持運賃の削減を実現することができ、お客様に大変満足いただいた事例となります。
鋼材に関することなら鋼材加工技術Naviまで!
いかがでしたでしょうか。今回は、防錆処理/亜鉛めっきについてご紹介しました。鋼材加工技術Naviを運営する丹羽鋼業株式会社には、平鋼をはじめとした各種鋼材を豊富に取り揃えております。お客様の多岐にわたるニーズに対してこれら様々な鋼材をもって貢献することができています。当社の平鋼をはじめとした各種鋼材への圧倒的なノウハウでお客様の課題解決を実現しますので、鋼材に関するお悩みは是非当社にご相談ください。